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山形の文化を支える~伝統と歴史を紐解く~

こんにちは。チーム「和になるず」の悠輔です。

私たちが今回訪れたのは、JR山形駅西口近くにある「やまぎん県民ホール」こと山形県総合文化芸術館です。

文字通り、山形県の文化的発展を支えることを目的に建てられたこの施設では、毎年多くの舞台やコンサートが開催されています。訪れたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、やまぎんホール広報・営業マネージャーの奥山さんからお話を伺いながら、やまぎん県民ホール(以下、ホール)の知られざる歴史について掘り下げていきたいと思います。

つむぐピアノ

私たちは、奥山さんの案内で館内を見学させていただきました。

実は、これまでに2回ほどこのホールを訪れたことがあるのですが、そのときは気づくことができなかった、山形の魅力をふんだんにまとった館内の意匠の数々を見つけることができました。

例えば、大ホールの座席には米沢織があしらわれていたり、1階のエスカレーター横の壁には山形組子が使われていたり…。

米沢織があしらわれた大ホールの座席
山形組子が使われている1階エレベーター横の壁

「なんでこんなに魅力的なのに気づけなかったんだ…」と不甲斐なさを感じていたその時、1階ロビーに設置されたグランドピアノが目に留まりました。「つむぐピアノ」と名付けられたそのピアノは、歴史を感じさせる風格がありました。奥山さんがそのピアノの由来を教えてくださいました。

奥山さん「このピアノは、山形市七日町にあった旧山形県県民会館(以下、旧県民会館)地下の講堂で長年使われてきたものです。旧県民会館から移設して、こちらに設置しています。」

なんと、旧県民会館の時代から県民に親しまれていた1台だったのです。さらに奥山さんはこのピアノについてお話を続けてくださいました。

奥山さん「旧県民会館で培われた歴史を紡いでいく存在として、『つむぐピアノ』と名付けました。」

旧県民会館からホールへ歴史を「つむぐ」。そんな想いが込められたピアノだったのです。置かれている場所が変わっても、山形県の文化を見守り、歴史を紡ぐ存在だと感じ、思わず胸がじーんとしました。この「つむぐピアノ」はストリートピアノとして設置されているので、ぜひホールを訪れた際には弾いてみてはいかがでしょうか。

「つむぐピアノ」

旧山形県県民会館からやまぎん県民ホールへ

旧県民会館は山形市七日町、文翔館の真向かいにありました。昭和37年から令和元年まで、約60年の長きにわたって県を代表する文化施設として親しまれてきました。

現在は取り壊されてしまいましたが、「つむぐピアノ」のように、備品や展示物は県内各地で見ることができます。なにより、皆さんの思い出の中に、旧県民会館の姿がさまざまな形で残っているのではないでしょうか。旧県民会館のことを調べているうちに、私も小さい頃、噴水の周りで遊んだ記憶を思い出し、懐かしさを感じました。

最後に、旧県民会館と新しいホールがどのように変わったのかを、数字を基に見ていこうと思います。敷地面積は約8.2倍、座席数は約500席増加し、明らかにパワーアップしています。これからの山形県の文化振興に対する“本気”が感じられますね。

まとめ

旧山形県県民会館からやまぎん県民ホールへ。山形の芸術・文化を支える重要な役割が受け継がれていることが感じられました。また、その受け継がれていくものは「つむぐピアノ」のように、今でも身近な形で私たちの周りに存在していることを実感しました。

ぜひ、皆さんもやまぎん県民ホールを訪れた際には、じっくりと見て、伝統や歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

基本情報

やまぎん県民ホールの詳細はこちら

公式サイト:https://yamagata-bunka.jp/

住所:〒990-0828 山形県山形市双葉町1-2-38

この記事のアンバサダー

悠輔(和になるず)

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