山形あのね

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あのね、新庄市でやっている「kitokitoMARCHE(キトキトマルシェ)」って知ってる? 

みなさんこんにちは! TEAMリバーの阿部拳太です!私たちのチームでは、最上地域のさまざまな魅力や新しい発見を紹介しています。
今回は新庄市出身の阿部が、新庄市の人気イベント「kitokitoMARCHE(キトキトマルシェ)」の魅力をお届けします。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです!

コミュニケーションで新たな価値を生むマルシェ!?

山形県新庄市には、10年も続くマルシェがあります。5月から11月の第3日曜日に開催されているキトキトマルシェです。
会場の新庄市エコロジーガーデン「原蚕の杜」は、蚕糸試験場として使われていた昭和初期の建物が当時のまま残されており、国の登録有形文化財に登録されています。回を重ねるごとに来場者が増え、月に平均1,000人〜1,500人の方々が訪れる人気イベントとして知られています。中でも特に女性、次いで子供連れの家族が多く、地元の新庄市や山形県内のほか、県外からのお客さんもたくさんやってきます。中には何度もリピートしてくる方もいるそう。
その人気と継続の秘密は何なのでしょうか? 

創設者に聞く誕生秘話

「このマルシェで販売しているものは、スーパーなど日々の暮らしの中で買うモノとは違って高いかもしれない。ですが、作り手から直接買うことに意味があります。」というのは、このイベントの創設者である吉野敏充さん。「キトキトマルシェは、作り手と買い手がコミュニケーションすることで作り手の想いやこだわりを知ることができ、そのモノの価値がよりいっそう上がる。これを体験してみてほしい」と続けます。
13年前に東京から新庄市にUターンしてきたという吉野さん。その頃地域の方からは「新庄には何もない」と言われることが多かったそうです。「でも僕はそうは感じていませんでした。僕には新庄市が持つたくさんの魅力が映っていました。だから僕の目に見えるその価値を表現し、形にしたいと感じたんです。」そして考え抜いた末に行き着いた結論が、月に1回、地域の人が一つの場所にギュッと集まって交流し、多くの人が楽しむことができるようにと願いを込めたイベント=キトキトマルシェの開催でした。「キトキト」とは最上地域の方言で、青虫が葉っぱの上をゆっくりと這う様という意味。「キトキトマルシェ」という名前には、時間に追われずにみんながゆったりとした時間を過ごして欲しいという願いが込められているそうです。「最初の頃は開催に向けて会場の決定や資金集め、出店者を集めることにとても苦労しましたが、近くで支えてくれた仲間のおかげで開催することができました。」
何か一つの事を興し、それを長く継続していくことは容易ではありません。もちろん、それは一人では達成することはできず、必ず周囲の方々の支えがあって、初めて成り立つものではないでしょうか。今回の吉野さんの話を聞いて、立ち上げの頃から支え合った仲間への感謝を感じると同時に、最上地域は昔からお互いを支え合える温かい地域なのだと改めて実感することができました。

作り手と直接話して買える、特別な体験

出店者は毎回30店舗以上。そのほとんどは吉野さんが直接声をかけて集めた出店者だそう。キトキトマルシェに出店してもらうときに、吉野さんが大切にしているルールがあります。それは「作り手が直接販売すること」。「最上地域は様々な雪国での生活の知恵を生み出しながら、お金だけではない『豊かな暮らし』をしてきたと思います。しかし、経済成長が進んだことで、地域と人のつながりや人と生産者のつながりが薄れてしまいました。
ここ最上地域にはおいしい食べ物、あたたかみのある工芸品、そして素敵な人がたくさんいます。作り手と直接話して買うことで、人とのつながりを感じることができる。さらに、作り手や来場者がその場で生まれる交流を通して、新たな仲間と出会うことができる。そのような体験を通して自分たちが暮らす地域を見つめ直すきっかけのような場所をつくれたら嬉しい。」と吉野さんは話します。

「買うだけじゃない
 売るだけじゃない
 買い物を通じてつながる場所、時間」

私自身、今回の取材を通して実感したように、買い物を通じて “つながる” という体験がで
きることこそがキトキトマルシェの1番の魅力なんですね。

私たちが訪れた11月にも、食べ物や飲み物のほか、野菜やハンドメイドの商品などさまざまな商品が並んでいました。特に山形県はフルーツ王国ということもあり、たくさんの種類の果物、その果物をふんだんに使用したジャムやジュースを販売しているお店も!のんびりと会場を巡りながら、商品の作り手さんから直接商品への想いやこだわり、ここに至るまでのストーリーまでも聞くことができた素晴らしい1日となりました。

さいごに

地域内外の大人から子供たちまで幅広い人たちから愛されるこのマルシェは今後も様々な方々が来場し、たくさんの出会いがある場所として続いていって欲しいです。
吉野さんの地域の人とのつながりや人と人との出会いに対する素敵な想いが感じられた取材でした。この記事をお読みいただいた皆さんもぜひ、キトキトマルシェに行ってみてください!

キトキトマルシェ概要はこちらから
HP:https://kito-kito.tumblr.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kitokito_marche/
facebook:https://www.facebook.com/kitokitomarche/?locale=ja_JP

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