山形あのね

MAGAZINE

「 BAR CROSS GUILD 」
地域で新たな出会いを生み出すマスターに会いに行く

チームDAUTのひーこです。今回は、村山市の一角に佇む「BAR CROSS GUILD(バークロスギルド)」にお邪魔しました。お店に愛情を注ぐマスター・新関さんと、聞き手の私、ひーこによる対話形式で、お店の誕生秘話や日頃の思いをお届けします。

看板は僕自身です

聞き手 * ひーこ(以下D):このバーの1番のアピールポイントはどこですか?

新関さん:人ですね。このバーを経営する私の目的の99%が「お客さんとおしゃべりすること」です。お客さんも飲みたいというよりも話したいという目的で来る方が多いですね。僕に会いにくる方も多いし、お店での次の企画や、事業の相談をしたり。もちろんたわいもない話も。このバーでは、僕自身が看板です!僕を通して、人と人がつながる場所を目指しています。お客さん同士がすぐにつながり合う “境界線のなさ” も魅力だと思います。

D:人と人をつなげる役割のある場所なんですね。ここでお店を開こうと思ったきっかけはなんですか?

新関さん:大学を卒業したタイミングで、村山市にシェアスペースKiwaができたんですね。元々知り合いだったKiwaのオーナーから「飲食スタッフが欲しいからやってみないか?」と声をかけられたのがきっかけです。僕は山形市生まれですが、もし場所が山形市だったらやっていなかったですね。

D:村山市という場所に可能性を感じたんですね。人と違うことをやりたいと考えたからですか?

新関さん:「みんなやってることは僕がやる必要ないじゃん」と思ったんです。まだないものをやりたいんです。そうでなければ、競争してもしょうがないと思っています。勝つなら圧倒的に勝ちたいですから。

D:不安は感じなかったんですか? 

新関さん:不安はその都度ありますよ。自営業をやっていると基本は一人です。誰からもお願いされていないし、誰かが来る保証はありません。自分で動かなかったらゼロになるので、不安にかられることもあります。

D:そのようなときはどう乗り越えていますか?

新関さん:まず一人にならないようにして、喋りまくりますね。人に相談をして答えをもらうというより「自分はこう思う」ということを自分で整理して、自己解決した上で人にアドバイスをもらいます。あとは、YouTube見たりもします。僕が好きなのはマコなり社長、中田敦彦、ホリエモン。あとは仏教の座禅チャンネルを見たり、和尚さんの言葉を聴いたりもします。

1年間で300人の大人と話して思ったこと

D:今つながっている人は元々の知り合いが多いのですか?

新関さん:元々の人脈は3割程度で、7割は新たに来てくれたお客さんとの間でできた人脈ですね。

D: 人と話すスキルを培ったタイミングはありますか?

新関さん:大学5年間、飲食店で働いていたおかげで経験値が上がりました。なるべく言葉と言葉の間に「えー」「あのー」「えっとー」などの無駄な音を省くことを意識していますね。それから、大学4年の時に、1年間社会人の話を聞きまくろうという期間を設けて、約300人に話を聞いた経験があります。人に出会った数は同年代に負けないくらい多いです。そのときにいろいろな価値観を吸収しました。

D:1番印象的だったエピソードはなんですか? 

新関さん:富山で副業先生というサービスをやってる社長さんの話です。「俺がイチローともし会った時、野球の話と富山県の話の2つを自分が持っているとしたら、俺はその時、富山県の話をする。なぜなら野球の話でイチローに勝てるわけがないから。逆に富山県民と話したら、俺は野球の話をする。なぜなら富山の話をしても富山県民には勝てないから。 同じものを持っていたとしても、出すカードを変えるだけで自分に主導権や優位性が生まれる」という話でした。相手が持っていないものを提示するのは商売の基本でもあるので納得しましたね。

D: 自分の考えを持った上で、人の意見を聞いているんですね。

新関さん:これは300人と話したときに得た価値観とつながってくるのですが、いろんな考え方、動き方、手法があるのだから、究極はなんだっていいんだなと思います。成せば成る的な感覚や決断力が経営者には絶対必要です。

オーナー 新関さん

自分が作った場所で楽しんでくれることが、なによりも嬉しい

D: この場をやってて良かったことは何ですか?

新関さん:先日、僕が所属してる太鼓チームの宴会がここであったんです。日頃からお世話になってる方々がこの場所で飲んで楽しい時間を過ごしている姿を見ているとやっていてよかったなと思いました。ありがとうと言っていただき、商売としてお金もいただけることがなによりも嬉しいですね。たまたま再会した人たちの話が弾んだり、あるものとあるものが組み合わさって成果が出たりすると、やっていてよかったなと思います。

D:活動全体から見て、このバーにはどのくらいエネルギーをかけていますか?

新関さん:3つの事業を展開しているのですが、このお店には全体の6割ぐらいの力をかけていますね。30歳で拠点を5つ持つことが理想です。

D:同じように起業したい方々にアドバイスをお願いします。

新関さん:ウチにこい!(笑)まあ、ウチじゃなくてもいいんですけど、様々な人が集う場所に自ら足を運んで、同じ空気を吸って同じ飯を食って、価値観を広げる行為はしてほしいなと思います。

D:今日は楽しいお話をありがとうございました!

■BAR CROSS GUILD
山形県村山市楯岡十日町6-41(村山駅出口から徒歩約7分)
インスタ :https://www.instagram.com/crossguild_murayamagatabar/
Facebook:https://www.facebook.com/p/Bar-cross-guild-100087579781966/

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