山形あのね

MAGAZINE

Colorture
Colorture

北前いも煮の魅力とは?中山町の町おこしに迫る

チーム「Colorture」の細谷芽生です。最近、北前いも煮という名前を耳にする機会が増えてきました。一般的な芋煮は牛肉や豚肉を使いますが、北前いも煮は棒鱈を使うのが特徴です。中山町では、この北前いも煮を活用した町おこしが進められています。なぜ北前いも煮が注目されているのか、その背景を探ってみました。

北前いも煮が話題になった訳とは!?

2024年10月13日、「中山町誕生70周年記念 元祖“全国”芋煮会in中山2024 」が開催されました。私自身は当日参加できなかったのですが、イベントでは、個性豊かな8種類の芋煮が振る舞われ、2,400食がわずか数時間で完売するほどの人気ぶりだったそうです。その中でも特に注目されたのが北前いも煮。地元の方々はもちろん、県外から訪れた参加者の間でも「新しい味」として話題になり、多くの人が興味を持っていたとのことでした。

江戸時代、最上川舟運の舟着き場として栄えた中山町で荷を待つ間、船頭が北前船が運んだ棒鱈と地元の里芋を鍋に入れ、酒盛りしたのが芋煮会の起源とされています。

地域おこし協力隊の協力により、現代にレトルト商品として復活したのが北前いも煮です。レトルト商品の開発には困難が伴いましたが、商品化を機に町のシンボルとしての認知が広まり、地域の中でも反応が徐々に良くなっていったそうです。

町おこしの柱としての北前いも煮

北前いも煮は、レトルト商品化以降、各地のマルシェや観光施設で販売され、道の駅やエスパル山形などの店舗にも並ぶようになりました。さらに、全国のお土産屋さんへの販路拡大や観光客向けの「芋煮会体験」の実施など、町を挙げての取組みが続いています。また、地元の小中学校の給食にも採用され、地域の子どもたちがこの味に親しむ機会が増えています。こうした活動を通じて、北前いも煮は中山町のシンボルとして定着しつつあります。

実際に食べてみた!北前いも煮の味

この記事を担当している細谷は、取材当日体調不良で参加できませんでした。そのことがすごく悔しく、レトルトの北前いも煮だけでもと、後日、商品を買って食べてみました。具材は、里芋、棒鱈、玉蒟蒻、油揚げ、椎茸が入っていて、棒鱈以外にも油揚げなど内陸の芋煮とは違いがあり驚きました。汁の味付けも違って、調べてみると白出汁風。醤油ベースと味噌ベースのいいところ取りをしたような、ほんのりと出汁の甘味が引き立つ味付けでした。具材の歯応えがしっかりしているので満足感もありました。北前いも煮と内陸芋煮のレトルトを食べ比べてみると、個人的には北前いも煮の方がおいしくリピートしたいなと思いました。どの地域の芋煮もおいしいですが、北前いも煮もぜひ挑戦してもらいたいです!

地域へのリスペクトにもなる文化交流のきっかけとして芋煮の食べ比べができる 元祖“全国”芋煮会in中山が来年も続いてほしいですね。来年こそは参加したいです。

まとめ

町おこしや地域創生など、地域の歴史や地域柄を活かした取組みはいつも素敵だなと思います。こういった取組みは上手くいくことばかりではありません。私も活動する中で思うように進まない時も多くあり、成功事例の報道等を目にすると羨ましく思い嫉妬してしまうことも多いです。真似するところは真似しながら、今後も愛着ある地域を良くするために活動を続けていきたいと思います。普段は当たり前のように感じている地域への愛着が、地域への魅力を再発見し、世間から注目されるきっかけになることがあります。地元を愛する人々がその魅力を掘り下げて伝えることで、他の人たちがそれに気づき、新たな価値が生まれることがあるからです。北前いも煮のように、その魅力を「見える化」していくことが、地域の価値を高める大きな一歩になるのだと思いました。

基本情報

元祖“全国”芋煮会in中山の詳細はこちら

中山町観光協会:https://www.town.nakayama.yamagata.jp/sightseeing/index.html

FURUSATOの未来:https://furusatonomirai.com/

この記事のアンバサダー

細谷芽生(Colorture)

AMVASSADOR INFO
この記事をシェア!
Page Top