12STYLES
デザイナー:斎藤 美綺 さん

伝統と自然を紡ぐテキスタイルデザイナー
ニットと織りと。
MADE IN YONEZAWAを世界へ
斎藤 美綺
取締役/デザイナー
株式会社nitorito (米沢市)
置賜地域


Life
出会いと風景に育まれる暮らし
四季のエネルギーが感じられる米沢で
都内の美術大学テキスタイルデザイン学科で織物や染色の技術を学んだ斎藤さん。大学のプロジェクトがきっかけとなり、米沢の老舗企業への就職を機に、山形へ。米沢は自然の美しさと人の温かさにあふれる街だと感じることが多いといいます。地域のイベントや交流会にも積極的に参加する中、人々との出会いや触れ合いから新たなアイデアを得ています。雪景色や夕焼け、山々などの美しい風景や旬の野菜・果物に日常的に触れることも楽しみで、こうした発見や出会いが日々の表現の源になっているそうです。


Work
デザイナー/株式会社nitorito 取締役
流行ではなくずっと愛されるニット製品を
米沢織の老舗で、お客さまの要望に沿ったOEM生地制作に携わる中、米沢の魅力をもっと伝えたいという思いが芽生えるように。「ここにいるから生まれるアイデアや、ここでしかできないデザインを詰め込みたい」ー。そう思うようになった斎藤さんは、仲間とともにテキスタイルブランド「nitorito」を立ち上げます。地域の技術を活かしたものづくりに取り組み、商品開発からデザイン、営業、広報、販売まで精力的に活動。自分の「できること」と「やりたいこと」の両方を実現できる環境で、世界へ向けて発信を続けます。


Q. 斎藤さんにとって、米沢での暮らしはどうですか?
山形は食べものがおいしくて、最高です。私は果物が大好きなので、季節ごとに地元産の旬の果物が食べられるのがうれしくて。それから風景の美しさですね。普段は徒歩や自転車で移動しているのですが、そうすると景色がゆっくり流れて、季節の小さな移り変わりにも気づけるようになりました。
米沢に引っ越してきたばかりの頃は、ただ歩いているだけでも山!山!山!と、見渡すかぎりの山の美しさに圧倒されました。冬になると白い雪をかぶっていつもの街並みがさらに素敵に見えたり。「そうだ、これをストールの柄にしよう」と思ったことが、nitoritoのはじまりでした。米沢のはっきりした四季を感じながら暮らす毎日の中で、この地域らしい柄、自分たちらしい柄を作れたら面白いし、より説得力のあるテキスタイルになるんじゃないかと思ったんです。


Q. これから山形でどんな暮らしをしていきたいですか?
米沢には移住者向け交流会があり、田植えに参加したり、スノーモービルで雪の中を思いきり走ったり、どんどん焼きを体験したりと、地域ならではの活動を通して暮らしを満喫しています。販売会などで他の地域に出張することも多いのですが、米沢での暮らしの話をすると、「ああ、いいね~!」と魅力を感じてくださる方がたくさんいます。
nitoritoを通して米沢を知っていただき、旅行で訪れたり、ブランドの産地を見に来てもらえるきっかけになれたらうれしいです。そのためにも、地域のイベントに積極的に参加したり、地元の素敵なお店を開拓したりして、自分自身が米沢や山形の魅力をもっと知り、多くの人にPRしていきたいと思っています。
Q. 今後 nitoritoで挑戦したいことは何ですか?
私たちがnitoritoをやっている大きな理由のひとつは、地元の方々にも米沢織の魅力をもっと知ってもらい、愛してもらいたいという想いです。今は工場にアトリエがありますが、いつか自分たちの表現ができ、地域の人やお客さまと直接つながれる場所を持てたらと思っています。そこに行けばいつでもnitoritoを見てもらえ、工場で働く職人さんたちにも自分たちの仕事をより誇りに思ってもらえる。進学や就職で米沢を離れた人たちが戻ってくるきっかけにもなる、そんな基点にできたらと考えています。
それから、海外進出にも挑戦したいです。日本の着物は海外でも高く評価されていますが、実際に着るのはハードルが高く、飾るだけになりがちと聞きます。そこで生まれたのが、米沢文化のひとつである着物から着想した「WASABI」。和の柄や着物を思わせる襟の形など、着物のエッセンスとnitoritoらしい遊び心をコンパクトにまとめたニットキルトストールで、海外の方にも気軽に身につけてもらえるようデザインしています。今は、made in YONEZAWAを海外も含めた多くの方に届けられるよう、PRに力を入れているところです。




Message
神奈川県藤沢市から米沢に移り、テキスタイルデザインを通してこの土地の魅力や文化を世界へ発信しています。人の温かさにあふれる米沢市では、自分と向き合う時間の大切さと、仲間と協力して挑戦する喜びを学びました。米沢から世界に向けて挑戦を続ける中で、皆さんも自分の可能性を信じ、仲間と共に未来を描いてほしいです。
株式会社nitorito
Webサイト:nitorito.comInstagram:@nitorito_nitorito
